購入の背景

楽天の電子書籍端末「kobo Touch」を、予約注文で発売日(2012年7月19日)に入手した直後に、「ショップで販売されているマンガは(eインク画面での表示的に)十分読めるものになっているのだろうか?」と好奇心が湧きました。

まださほど豊富ではない品揃えを見て回ったところ、以前からちょっと興味を持っていた作品「FAIRY TAIL」が販売されていたので、購入してみることにしました。

ちなみに今回が、私の楽天koboでの最初の有料書籍購入です。

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表紙を表示

表紙の表示

表紙を表示。

小説「ミニスカ宇宙海賊」でもそうでしたが、元々が紙版書籍のカラー表紙であるだけに、それがそのままモノクロのe-Ink画面に表示されると、正直物足りなさがあります。


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目次ページを表示

電子書籍(kobo)版「FAIRY TAIL」第1巻の目次ページ

次に、文字がメインの目次ページを表示させてみました。

・・・とはいえこのページは、文字自体が少なくそのサイズも大きめなので、ノーマル表示(拡大無し)でも十分に視認できます。


目次のイラスト部分を拡大

目次のイラスト部分を、最大倍率で拡大。

写真では分かり辛いですが、黒と白の境目部分はぼやけたようになっており、紙版書籍のようなシャープさは残念ながらありません。

電子版の解像度は、端末の処理速度やメモリー容量、ダウンロード速度などの利便性を考慮して決められていると想像しますが、このアップ時のぼやけ具合は、紙版書籍より格段に劣る点だと感じます。


目次ページの文字部分を拡大

今度は文字部分(各話のタイトル部分)を拡大してみました。

文字もイラストと同様、黒と白の境目部分がぼやけた状態ですが、こちらは読めれば良いので、さほど支障はありません。
ただし本編部分では、小さいルビの字が潰れて読めない箇所も、少ないながらあります。


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作品本編を表示

kobo版「FAIRY TAIL」第1巻の本編最初のページ

本編の最初のページを表示。

「kobo Touch」の画面(6インチ)は紙版のコミック単行本より小さく、また解像度もそれほど高いわけでは無い(800×600)ので、絵の細部を眺めるとき等、読んでいて若干窮屈な感触があります。

サイズ的には文庫版のコミックに近いと思いますが、解像度の低さはやはり問題です。


本編ページを最大倍率の半分まで拡大

ということで、最大倍率の半分まで拡大させてみました。

流石にこのサイズだと、(画像表示のシャープさはさておき)十分に読みやすいですが、当然ながらページの全体を瞬時に眺めることはできません。

表示範囲は、画面のタッチ&スライドで移動できますが、表示切替が液晶より遅いeインク画面の都合上、やはりもどかしさがあります。


本編ページを最大倍率まで拡大

表示を最大倍率まで拡大した状態。

表示のぼやけ具合を分かりやすくするため、カメラも「kobo Touch」本体により接近して撮影してみました。

画面上部のバー部分の表示、また画面外の上の「kobo Rakuten」のロゴと比べると、書籍ページの表示がぼやけていることが、写真からでも見て取れるかと思います。
実際に目で見ると、このぼやけ具合はもっと鮮明に感じられます。


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電子版コミックとしての感想

先述したとおり、画面に収まる表示サイズでは読んでいてちょっと窮屈さがあり、また拡大すると線などのぼやけ具合が目立つもので、マンガ作品の電子書籍化におけるハードルの存在を感じざるを得ません。

ただ、他の端末・サービスで電子書籍を読んできた経験から、これは楽天kobo特有のものではなく、現在の電子版マンガ自体が抱える課題と思われ、紙版に匹敵する表示品質が実現するには、ハード自体の進歩(手ごろな価格水準における記憶容量の拡大、画面の解像度アップ、処理速度の増加など)が必要かと思われます。

とはいえ実際問題として、紙版書籍と同じ価格の商品としては、致命的とまでは行きませんが物足りなさ・不満を感じるもので、見開きページを一望できない(片側ページずつしか表示できない)点も含めて、これならせめて紙版の3割引程度の価格で販売してほしい、と考えます。

ちなみにページめくりの処理のスピードは、epub形式である恩恵なのか、画像メインの書籍でありながら、個人的にはかなり快適に感じる水準です。


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作品自体の感想

魔導士ギルド「妖精の尻尾(フェアリーテイル)」への入団を夢見て港町ハルジオンにやってきた、星霊魔法を使う少女「ルーシィ」。

その能力から火竜(サラマンダー)の異名を持つ少年「ナツ」と、彼の相棒の猫「ハッピー」との出会いにより、物語が動き出します。


本作品については正直、ネット上で「某海賊漫画に似ている」との指摘を見聞きしており、実際に読んでみると確かに、キャラクターや風景の描写において、該当作品の影響を感じました。

とはいえ世界観やストーリー、またキャラクターの設定などは明確に異なっており、某海賊漫画とは全く似て非なる作品だと思います。


ファンタジー世界を舞台に、人間的な魅力を持つ主人公たちが繰り広げるギャグあり・ちょっとしたお色気あり・そして人情話ありのストーリー展開は、少年漫画の王道という感じで、安心して楽しめました。

またこの第1巻では、キャラクターのバックグラウンドや能力、また作品世界がどのようなものなのか、といった点が触り程度の描写となっており、今後どのように話が展開していくのか、かなり気になるところです。

・・・とはいえ現時点で、単行本は既に30巻以上が発売されているとのことで、楽天koboでセール販売キャンペーンが行われたら追いかけやすいのだが・・・と、漠然とした期待を持つものです。


※紙版書籍の検索結果:


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関連ページ

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更新履歴

  • 2012/8/27:アップロード
  • 2013/7/1:細部を変更

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