情報元は忘れてしまいましたが、2012年6月に、ブログの執筆・運営で生活費を得ているという著名ブロガーによる書籍「必ず結果が出るブログ運営テクニック100」が発売されたことを知りました。
私としても非常に興味を引かれる分野であり、しかも実績を挙げている方々による書籍とのことで、購入を決意。
当初は紙版書籍を買おうと思いましたが、発売元会社の直販サイト「インプレスダイレクト」で、電子書籍版が販売されていることを発見。
価格が割安で、直ぐ手に入り、また対応デバイスも幅広いと考え、2012年6月末にPDF版(税込み1,200円)を購入しました。
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・・・ということで、早速ダウンロードしたPDF版をAndroidタブレット「ZiiO(10インチ)」(SDカード)と「Kindle2」に入れてみましたが、ZiiOではAdobe Readerが立ち上げ後すぐに落ちてしまい、またkindle2では「ファームウェアがこのファイルのバージョンに対応していない」という感じのメッセージが出てしまうという状況で、当初もくろんでいた2端末の両方とも閲覧できず、正直「PDF版を買って失敗した」「これなら紙版書籍を買えば良かった」と後悔しました。(パソコンの画面で読みたくは無い)
しかしその後、PDFファイルの各ページを一括でjpg画像に変換できるフリーウェア「4Videosoft Free PDF to JPEG Converter」を見つけ、変換後のフォルダをZiiOで見てみたところ、非常にサクサクと読むことができました。
kindle2では未確認ですが、zip圧縮すれば読むことはできると思われます。
jpg変換した書籍の表紙を、ZiiO(10インチ)で表示したところ。
特に問題(画質の明らかな劣化など)は感じられません。
これは目次。
モノクロの細かい文字も、問題なく読めます。
こういう場合、大きい10インチ画面はやはり便利です。
そして本文ページを表示。
やはり、閲覧に問題は有りません。
また、何と言ってもjpg画像なので、ページめくりも非常にスピーディーであり、更に2回タッチで手軽に拡大もでき、これなら電子書籍としてかなり快適に読むことができます。
ただし、ここではZiiOの標準画像アプリを使っており、最後に見たページの記憶機能は無いので、その点は難点です。
何か良い画像閲覧アプリを探せば良いとは思いますが、野良アプリを探す必要があるので、面倒くさくてやっていません。
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2012年7月下旬に電子書籍端末「Kobo Touch」を購入したので、マイクロSDカードに入れた本書籍のPDFファイルを表示させてみたところ、とりあえずは正常に閲覧できました。
ただしページの切り替えが遅く、画像のあるページ等では数十秒かかることもあり、快適とは言えません。
一方、cbzファイル(jpg画像が入ったフォルダをzip圧縮し、拡張子を.cbzに変更したもの)では、ページめくりは段違いにスムーズで拡大縮小も速いですが、他方でフォントが綺麗なベタの黒になっておらず、読んでいる際に結構気になります。
以下に、PDFとcbzの表示写真を並べて掲載していきます。(※写真は2012年8月3日に撮影したものです)
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PDF
| cbz
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まずは表紙。
両者でさほどの違いは感じられませんが、PDFのほうでは最下部にページ数が表示される分、書籍ページの表示領域が若干小さくなっています。
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PDF
| cbz
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本文ページを表示。
この時点で、cbzのほうにはフォントの色ムラが感じられます。
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PDF
| cbz
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同じページを、倍率ゲージの半分まで拡大した状態。
cbzのほうは、フォントの色(黒)が明らかに薄いことが見て取れます。
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PDF
| cbz
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倍率ゲージいっぱいまで拡大。
実際に目で見た場合、PDFのフォントは綺麗に表示されていますが、cbzのほうはかなりぼやけて感じられてしまうほどです。
ページめくりのスピードの点から、利用が現実的なのはcbzファイルですが、この文字フォントの見た目にはモヤモヤせざるを得ません。
jpg変換で細かい設定ができるソフトがあれば、解決できるのかもしれませんが。
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当ページの作成時点では、書籍を2回読み通しています。
序盤では、ブログを持つ意義や更新を継続することの重要さ等が書かれており、共感するところが多かったですが、その後読み進めていくうちに、何かしっくりこない違和感を感じました。
本書ではぶつ切りの内容がそのまま並べられており、ブログ執筆で必要・重要なことが筋道立てて(順を追い、系統立てて)整理・解説されていない、というのが、違和感の大きな要因である気がします。
具体的には例えば、
- ブログを全く最初から始める場合、全体のテーマはどのような基準で選べば良いのか?
(内容は興味に任せて全く統一感が無くて良いのか?
著者2名のブログは、プロフィールのところに主なテーマが列挙されている)
- 閲覧者が読みやすく、面白いと思うような記事の書き方はどのようなものなのか?
(見た目の装飾・形式ではなく、記事内容の組み立て方・話の進め方など)
といった重要なはずの点には言及されておらず、心構えに関する序盤の内容(ブログを持つ意義など)からいきなり、細かい手法の解説(SNSとの連携、DropBox・EverNote等の活用方法、外部サービスによる各種リンクの掲載方法など)に入ってしまっています。
加えて、各項目が基本から応用という順序立てではなく、完全に並列に並べられているので、いまいち内容が素直に頭に入ってきません。
(記事ネタの徹底した選定方法についての解説は、非常に参考になるのだが)
そのため、ブログの初心者が実用的な入門書とするのは難しいのでは、と思いますが、他方である程度のブログ運営経験があり、細かい部分での具体的手法が知りたい場合には、相当に詳しい内容が書かれているので大きな参考になるのでは、と考えます。
また、アフィリエイト広告の掲載方法についてのジレンマも正直に書かれており、その点でも経験者は大いに共感できるのではないでしょうか。
もう一つ、本書で根本的に重要な点として、実際に家族を支えられるだけの広告収入をブログで得ている人たちが存在し、その人たちが職業としての「ブロガー」を宣言している、ということが挙げられます。
初心者が1から順を追ってブログを作っていくうえでの教科書としては、内容に不足を感じざるを得ませんが、上記の事実に触れること、また著者の方々のブログ(閲覧者を歓迎する雰囲気が強く感じられる)を実際に見ることができる、という意味では、初心者と経験者の両方にとって、非常に大きな意味・価値のある書籍だとも考えます。
私も、考えを改めなければならないところが多々あると痛感させられました。
※紙版書籍の検索結果:
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- 2012/9/17:アップロード
- 2013/7/1:細部をいくつか変更
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