カバー等

「東方儚月抄」中巻・表表紙

中巻の表表紙は、「東方儚月抄」で初登場となった、月の民の重要キャラクターである

  • 綿月豊姫(とよひめ):奥の桃を持っているほう
  • 綿月依姫(よりひめ):手前の刀を持っているほう

の綿月姉妹。

帯はこの中巻も銀色で、上巻同様にゲームのボス戦表示を模した「Bonus」「history」の記載があります。
ちなみに今回購入したのは初版だったためか、「histry 0/1」との記載になっています。


「東方儚月抄」中巻・裏表紙

裏表紙は、ロケットをラジコン操作?するパチュリーの図。
(※作中ではこのような操作はされていません)


「東方儚月抄」中巻・背表紙

背表紙には、ロケットの2段目が描かれています。


「東方儚月抄」中巻・表表紙(帯無し)

帯を外すと、表表紙のイラストの全体が見えます。

綿月姉妹は本作で初登場のキャラクターですが、服や帽子には、やはり「東方」のキャラクターらしい、という印象を受けます。


「東方儚月抄」中巻・裏表紙(帯無し)

裏表紙の帯無し状態。

ちょっと得意げな表情?のパチュリーと、ロケット各段のずれ具合が、何とも言えない味を出しています。


「東方儚月抄」中巻・背表紙

背表紙。

ちなみに表紙カバーの下は、第1巻と同じくモノクロ2色で、カバーと同じ絵柄となっています。

また今回の中巻では、CDの付属はありません。


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読んだ感想

本巻ではストーリーがいよいよ本題に入り、それに伴って各キャラクター(特に、何か企んでいる感のある八雲紫、八意永琳、西行寺幽々子)の思惑がいろいろと交錯し、読んでいる私も結構翻弄される感がありました。
やっぱりズバッとストレートには表現されていないので、それらがある程度見えてくるまで、何回も読んでしまいます。


またロケットについても、(上巻に引き続いて)現実の科学とはかけ離れた描写がされており、例えば、

  • パチュリーが「外の世界」のロケットの資料を見て、物理的な原理ではなく「3段」という点に着目する(※上巻での内容)
  • 「ロケットは赤道付近で打ち上げるとエネルギーが少なくて済む」との理由で、ロケットの下に赤い線を描く
といったところは、現実世界で本来、合理的な理由が先に存在していたもののはずですが、そこから「3段」「赤道」という点が一人歩きしており、幻想郷と現実世界の論理の違いが改めて強く感じられます。


また、永琳がパチュリーに言ったセリフに

  • 「月までの距離は見る人によって変わる」
という内容のものがあり、(三段ロケットを含めて)これらの描写はそのまま、オリジナルを元に独自の解釈・創作を行うという、創作活動そのものを例えているように思われます。

この点については、上巻でパチュリーが既に

  • 「オリジナルを尊重し、そこに更にオリジナリティを付加して残す」
ということを語っており、やはり本作には、同人作者であるZUN氏の創作活動における考え方が色濃く浮き出ており、その点でも非常にユニークな作品だと感じます。

そして、原作者が敢えて細かい部分の設定を明確にせず、二次創作の余地を大きく残している「幻想郷」という世界自体が、作り手が自由に解釈して新しい意味付けを行なっていく活動(それが「同人活動」ということになる?)を象徴しているのかもしれません。


・・・といった想像はさておき、キャラクターの描写の面では、レミリアの無邪気さが微笑ましく、また、セリフが殆ど無くとも表情豊かな、紅魔館の妖精メイドと月の玉兎たちを見ていて、非常に和まされる巻でした。

ストーリー的には一応「侵略」を仕掛けているので、そういう場合では無いはずですが、どこかに暢気さが残る展開は「東方」らしく、また漫画担当の「秋★枝」氏の描くキャラクター達の可愛さは、目の保養になります。


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