この手の新しい商品で最も気になるのが、「実際に使い物になるのか?」という点だと思います。
とりあえず、未だ粘土質の土が残るうちの畑で、サンダーバードティラーで耕したらどうなるか、撮影してみました。
まず画像の場所を複数回、サンダーバードティラーで耕してみました。
スコップで1回耕しただけなので、まだ粘土土の大きい塊があります。
1回目。
土の塊を少しづつ丁寧にほぐしたので、ある程度は細かくなっています。
2回目。
より細かくほぐれています。
3回目。
写真だと違いがわかりずらいですが、実際には2回目よりも細かく耕された感があります。
ただ、完全な粘土土の塊がありましたが、それは丁寧に、回転歯を少しづつ当てて砕こうとしても、砕くことはできませんでした。
(回転歯にはじかれたりする)
場所を変えて、もう1回やってみました。
ここは先の場所よりも、完全な粘土土の塊は少なくなっています。
(黒土と粘土土が、マーブル状になった塊が多い)
1回目。
やはり1回目が一番、細かく土がほぐされた変化がわかりやすいようです。
2回目。
3回目。
靴で踏んだ跡が残ってしまっていますが、実際には一番ほぐれていました。
ただ2回とも、耕した深さはそれほど深くはありません。
私はまだ、この耕運機を使いこなせてはいませんが、現時点では10数cmの深さを耕せればいいところ、という感じです。
回転歯の直径がさほど大きくないので、しょうがないとは思いますが、根もの野菜を作るために深く耕したい場合には、能力的に物足りないかもしれません。
ただ、大雑把ではなく丁寧に少しづつ耕せば、意外によく畑を耕すことができるとも感じます。
また、ほとんど黒土で、いい土の状態になっている畑ならば、土が多少固まっていても十分に耕せると思われます。
一方、完全に粘土質だと、土の表面を多少削るだけで耕すことはできません。
ちなみに今回試してみた耕し方ですが、最初は回転歯をいきなり深く押し込もうとせず、土の表面に浅く当てて耕してみました。
これは土の塊をほぐすために試した方法ですが、特に耕し始めで土の塊が多い段階では、土の表面を優しくなぞるぐらいの加減でやると、塊を少しづつ砕くことができるので、ちょうどいいかもしれません。
ただそれでも、完全な粘土土の塊ははじかれたりするので、ほぐすのは困難です。
もちろん十分に土がほぐれたら、より奥から土を起こしてやることができます。
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私の家の家庭菜園は、場所によっては、まだ粘土質の土がかなり残っている状態ですが、サンダーバードティラーを使える場所では活用しています。
具体的には、ほとんど黒土のいい状態になっている場所では、多少土が固まっていても、十分に土を耕すことができます。
(ただし、雑草が長く伸びていると回転歯に絡まって回転が止まってしまうので、長い雑草はあらかじめ抜いておく必要があります。)
一方で粘土土の塊が残っていると、その塊を砕くことができず、回転歯ではじいてしまいます。
また殆どが粘土土という場所では、土の表面を多少削るのみで、耕すことは不可能です。
つまりこの耕運機が活躍できるかどうかは、あくまで耕す箇所の土の状態による、と思います。
他に使っていて気になる点としては、下記の点が挙げられます。
- 電源スイッチを押しっぱなしにしていないといけないので、手が疲れる。
- 音が意外と大きい。
- 本体収納部分のふたが、振動でとれやすい。
また実は、使用開始から2年目で、中のギアが空転して回転歯が回らなくなりました。
それでも自分で何とか分解して、中の歯車をきれいに掃除したことで、元通り使える状態にはなっています。
(※中を見てみると、歯車の歯の谷間に土埃が固まって、谷が浅くなってしまい、モーターの軸と歯車が十分にかみ合わなくなっていました)
使用環境が、土ほこりが立ちやすい状況だったからかもしれませんが、少なくとも私のところでは、1年に1回ぐらいは分解してメンテナンスする必要がありそうです。
※2013/7/10追記:
耕運性能(パワー)の物足りなさが否めなくなったため、現在ではオカネツ工業の電動ミニ耕運機「Curvo ET40」を使用しており、本製品は使わなくなっています。
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サンダーバードティラーの全景。
既にけっこう使っているので、あちこち汚れています。
ちなみに、当ページの作成時点(2008年5月)で販売されている製品は、本体カラーがオレンジ色ですが、画像の製品は2006年(確か、通販カタログに登場してすぐの頃)に購入したものなので、色が異なっています。
耕運機の前側。
ガムテープを貼ってあるのは、私が分解修理をしたときにカバーに穴を開けたので、それを塞ぐためです。
またカバーの合わせ目の部分には、販売会社や定格電圧・電力などが書かれたステッカーが貼ってありましたが、分解修理時に剥がさざるを得ませんでした。
これがそのステッカー。
現在は、説明書の余白に貼って保存しています。
耕運機の横側。
弓なりの形状が独特であり、本製品の大きな特徴だと思われます。
後ろ側(使用時に手前になる側)。
実は画像では、土を耕す回転歯の取り付け方が間違っています。
(分解修理した後の組立てで、正しい取り付け方を知らずに取り付けていた)
撮影時に説明書掲載の部品図を読んでいて気が付き、あとで直しました。
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この耕運機は、真ん中で2つに別れる構造になっています。
本体真ん中の接続部。
電気のコネクターが入っています。
組立て手順ですが、まず接続部を差し込みます。
奥までしっかりと挿しこみ、六角ボルトの穴が覗くようにします。
接続部を固定するための六角ボルト。
ボルトの大きさはどれも同じで、左右各2本、計4本で固定する方式です。
六角ボルトを、本体側のメスネジにねじ込みます。
まず、六角ボルトを挿しこみ、
本製品付属のボックスレンチの柄が六角レンチになっているので、それでしっかりねじ込みます。
付属の工具だけで組み立てられるのが、親切です。
もちろん反対側も同様に行います。
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サンダーバードティラーの回転歯の部分。
前の記事で書いたとおり、この歯の取り付け方は間違っているので、これから分解して組立て直します。
手順が前後しますが、まず左右の歯を外した状態です。
本体側の回転軸。
回転軸はプラスチック製で、丸いギザギザの形になっています。
回転軸の根元には、カバーの役目をすると思われるキャップがついていて、一応取り外しが可能です。
(※特に外す必要はありません)
このカバーにより、回転軸のベアリングを、土などから保護しているようです。
回転歯のパーツ。
形状の異なる2枚の歯と、その間に入るドラム状の部品です。
回転歯は、歯の先端が
- 同じ側に曲げてあるもの(写真の右)
- 互い違いに曲げてあるもの(同・左)
の2種類となっています。
ドラム状部品のアップ。
六角形の凸部分は、鉄製の回転歯の穴(同じく六角形になっている)とピッタリ合わさります。
回転軸が通る穴(ギザギザが設けられている)は、本体側回転軸のギザギザと合う形状で、回転軸にぴったりと嵌ります。
また、この部品は左右対称ではなく、片側の穴周りが丸いくぼみになっています。(写真の右側)
このくぼみには、歯の外側からパーツの凸部分がはまるので、組み立てるときに間違わず、外側にしておく必要があります。
回転歯を固定するためのキャップと、長いボルト、それにワッシャーとナットです。
いよいよ回転歯の組立てですが、まず歯とドラム状部品を組み合わせ、耕運機本体の回転軸にはめ込みます。
そして、長いボルトを通します。
このときに外側に円形キャップも忘れず通し、円形キャップの凸部分が、ドラム状部品の外側のくぼみにはまるようにします。
パーツを忘れず組み、ボルトを通したら、反対側にナットを仮にはめておきます。
このとき、ドラム状部品の凸と鉄製の歯の穴(いずれも六角形)が外れやすいので、気をつける必要があります。
本製品付属のボックスレンチは、しっかりしたものであり、分解・組立てには十分です。
ちなみに、付属の2つのボックスレンチのうち、片方のレンチの柄のさらに片方のみ(写真の右端)が、本体の組立てに使う六角レンチになっています。
2つのボックスレンチを使い、ボルト・ナットを両側からしっかり締め付けます。
説明書によると(この画像のように)外側の回転歯の歯が、全て内側に曲がっている状態が、正しい組み立て方です。
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サンダーバードティラーのグリップ部分。
手で握る部分はゴムカバーで軟らかく、持ちやすくなっています。
スイッチ部分には、オン状態をキープできるような機構は無く、土を耕すときには常に押しておく必要があります。
安全のためとは思いますが、スイッチを押しっぱなしにしておくのは、意外と手が疲れます。
また、スイッチはアナログではなくオン・オフのみなので、押し具合により歯の回転数を調節することはできません。
もう片方の手で持つ部分。
ラバーグリップではないですが、太くて持ちやすいです。
この持ち手は、真ん中のダイヤル状のボルトを緩めると動き、好きな角度に調節できます。
前方向・後方向とも、本体にピッタリとつく角度まで動かすことができます。
好きな角度でダイヤル状のボルトをしっかり締めれば、持ち手の角度が固定されます。
管理人が使いやすい持ち手の角度です。
持ち手を前方に倒しておくことで、てこの原理でいくらか作業しやすくなるように感じます。
(※この耕運機は先端が重く、かつ持つ場所が後ろ側なので、使っていて疲れやすい)
電源コードは、本体の後端から伸びています。
しかし非常に短いので、延長コードは必須です。
この耕運機の欠点の一つは、作業中に電源コードが抜ける可能性が高いことです。
そのため、グリップの後ろ部分で電源コードを適当に絡めるなどして、コードが多少引っ張られても、ソケットが抜けないようにしておく必要があります。
耕運機本体に設けられている収納スペース。
商品解説では特徴の一つに挙げられている箇所ですが、蓋のストッパーががかなりとれやすいため、激しく本体が振動する耕作作業中には、突然外れてしまうことが多いです。
そのためこの収納部は、正直殆ど役に立ちません。
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サンダーバードティラーに付属の説明書。
製品自体が中国製なこともあってか、シンプルな説明書になっています。
説明書の中(一部)です。
やはりシンプルな記述になっていますが、本製品を使用するに当たっては、(トラブル等に対応するためにも)よく読んでおく必要があると思われます。
ちなみに説明書の最後のほうには、部品番号がついた分解見取り図が掲載されています。
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サンダーバードティラー本体とセットで販売されていることも多い、別売り延長コードのコードリールです。
(※延長コード(20m)とコードリールは、もちろんセットになっている)
私は耕運機とセットで購入しましたが、延長コード自体はいいとして、このコードリールの使い方が、未だに良くわかりません。
延長コードは、最初からコードリールに組み込まれておらず、ただリールのドラム部分に巻いてあるという状態でした。
そのため、通常のコードリールの役割を果たしていません。
コードリールのドラム部分には、このようにソケットに当たると思われる3つ一組の穴(日本のように2本の穴ではないので、海外向け仕様かと思われる)や、ちょうどコードが通る大きさの穴がありますが、使い道がありません。
コードが巻き取られる部分にも、やはりちょうどコードが通る穴が開いています。
しかし、この穴も使い道が無いです。
耕運機を購入した当時、このコードリールを分解して、コードを通して使えるようにしようと試みたことがありますが、どうしようもありませんでした。
そのため今では、(購入時と同じく)単に延長コード(20m)を適当に巻いておくだけの役割となっています。
以上のようにコードリールの用途は不明ですが、延長コード(キャプタイヤケーブル)自体はかなりしっかりとしたものです。
ソケット部分、コード部分の堅牢さは、この手の電気コードとして相当良い品質だと思います。
アウトドアでの使用には、非常に適している製品であるのは、間違い無さそうです。
メス側のソケットには、水などが入らないようにするため、ピッタリとはまるゴム製カバーもついています。
延長コードの印字。
この延長コードは、確か販売価格が5,000円前後であり、この手の製品としては高価な部類ですが、少なくとも電気コードについては、値段に見合った価値はあると思われます。
ただ、家庭用電動耕運機向けの電気コードに、そこまでの品質・強度が必要なのかは、何とも言えませんが・・・。
また、この延長コードは長さ20mですが、実際に畑で使ってみると意外と短いです。
耕運機の使用環境によっては、更に他の延長コードが必要な場合も、十分にあると思われます。
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