2010年6月にTranscendの小型デジタルプレイヤー「MP860」を購入し、画像ファイルをそれなりに閲覧できることを体験したので、自分で撮りためた仕事の写真をもっと快適に閲覧できる機器が欲しくなりました。
そこで同年9月末頃から、MP860よりもちょっと画面が大きい(4.3インチ等の)多機能プレーヤーをネットショップで数多く見て回っていましたが、その中でより画面が大きく(7インチ)、かつ意外に低価格(1万円台半ば〜前半)なAndroidタブレットが販売されているのを発見。
私はかねてからタブレット端末にも関心を持っていたので、強く興味を引かれました。
ただ、どのショップでも「研究用商材」として、動作に保証が無い旨の記載がされており、また更にネットで情報を調べてみると、製品の品質にかなりばらつきや問題があるとのこと。
しかし、amazonマーケットプレイスで、1万2,000円弱で販売されているのを見つけ、「この価格ならトライしてみても良い」と考え、思い切って購入してみることにしました。
2010年10月半ば頃に注文し(購入価格は11,450円)、無事到着。
小さいですが、結構ずっしりとした感の有る荷物でした。
伝票には「バッテリーなし」との記載があり、「どういう意味なのか?」と思いましたが、現在まで実際に使用している限りでは、特に不良などは見受けられません。
販売者の方に聞くことも考えましたが、実際に使用しているうちにどうでもよくなったので、結局この件は放置しています。
(今から思い返してみると、初期状態ではちゃんと充電していません、ということだったのかもしれません。)
早速、箱を取り出してみました。
箱の上面は、「中華パッド」で御馴染みの、iPadに似せたデザインとなっています。
ただしこの製品では、iPadのものの転載ではなく、ちゃんと製品自体の写真?が掲載されています。
そして側面には「MID」の文字が記載されています。
(「Micro Internet Device」の略称らしい)
しかし、メーカー名などの記載は全く見当たらず、やはり怪しい雰囲気が感じられます。
箱を開けてみると、緩衝材にくるまれた状態のタブレット端末が現れます。
中身を取り出してみました。
まず、タブレット端末自体は白いプラスチックのトレイ?に嵌った状態で入っており、その下の空間にACアダプターが入っていました。
そしてトレイからタブレット端末を外してみると、その下に付属品が入る構造となっており、説明書などが入っていました。
ちなみに、今回の購入品の販売ページには「シリコンジャケット付き」との記載がありましたが、実際には付属していませんでした。
尤も、問い合わせるのが面倒くさくなったので、結局そのままです。
このページのトップに戻る
ここではタブレット端末本体の前に、まず付属品を見てみます。
これは説明書で、その中身は、英語と中国語の(多分)同内容のものが、各21ページとなっています。
しかし英語の解説は、英語力がそんなに無い私が読んでも、表現が間違っていると感じられる部分が多いです。
解説の内容自体は意外に詳しいですが、販売メーカーやその連絡先は、見事に全く記載されていません。
USB機器(USBメモリやキーボード等)などを接続するための「Transfer Box」。
USB端子は2つ用意されています・・・が、その距離がかなり近いので、接続する機器を選ぶと思われます。
現在のところ、私はイーモバイルの通信端末「D02HW」のみしか接続したことがありませんが、それによりウェブ閲覧が正常に行えることを確認しています。
別角度から。
Ethernetのケーブル接続端子も、1つ備えています。
Transfer Boxは、タブレット端末本体下部の端子に接続する方式です。
ただ、Transfer Boxの大きさに対し接続端子部分が短いので、タブレット端末の使用時に気をつけないと、抜けそうになります。
この製品は、構造・機能の面で各所に甘い部分(使いやすいように十分配慮されていない部分)が多いですが、これもその1つです。
これは付属のタッチペン。
非常に細く・小さいです。
使用時は、ネジ式のキャップを外し、伸ばします。
画面にタッチする部分は透明な材質(ガラスかプラスチック?)で、先端は画面を傷つけないようにするためか、丸みを帯びています。
これを使うことで画面のタッチ操作の正確さは上がりますが、ただ軸が非常に細いので、指に力が入りやすく、ちょっと長い時間使うとかなり疲れます。
付属のACアダプタ。
かなりコンパクトですが、充電時には熱を持ちやすいです。
(ファミコン・スーファミ互換機「FCX2」のACアダプタが、使用中にかなり熱くなることを思い出す)
ACアダプタのラベル。
出力は9V・500mAと記載されています。
本体と接続した状態。
隣には似た形状のヘッドホン端子が備えられていますが、マーク等の刻印・記載が無いので、どちらが電源用端子なのか、間違えないように良く覚えておく必要があります。
このページのトップに戻る
いよいよ、タブレット端末本体を見てみます。
まずは前面。
この製品は、元から前面パネルに保護シート?が貼ってあるようで、そのため前面はかなり反射します。
(写真でモザイクをかけてあるのは、私の部屋のものが映りこんだためです。)
画面の下にあるのは「Back」ボタンで、いろいろと使う機会が多いボタンです。
また画面の上には、一応カメラが搭載されています。
ただし手前に向いたままであり、また貼られている保護シートのため、撮影してみるとちょっと曇った映像となります。
加えて、撮影される映像は何故か左右反転したもの(丁度、鏡を見ているような状態になる)で、今では私は殆ど使用していません。
背面は銀色ですが、材質はプラスチックのようです。
ちなみにこちらにも一応、保護用のビニールが貼ってありました。
もう一つ、この端末は水平に持って左右に傾けてみると、内部で何か重いもの(バッテリー?)が僅かに動くのが感じられます。
(中で部品がしっかり固定されていない、ということでしょうか。)
タブレット端末の(縦にして使用する場合の)上面。
左には電源ボタンが備えられています。
右側面には、
が備えられています。
(私は、マイクはまだ使用したことがありません。)
左側面は、特に何もありません。
横向きに使う場合にはこの面が下になるので、ここには操作用のボタンは設けていない、ということでしょうか。
タブレット端末の下面。
両端の菱形に並んだ小さい穴はスピーカーで、その間に、左から
- ACアダプタ接続端子
- ヘッドフォン端子
- Transfer Box接続端子
- マイクロSDカード挿入部
を備えています。
マイクロSDカードは、挿入すると全て格納されます。
ただ、正しく入れるには、奥の端子部分をちょっと探る必要があります。
(カードがしっかりとガイドされないので)
ちなみに使用しているのは、8GBのマイクロSDHCカードです。
本体に貼られているラベル。
検査年月を示しているものでしょうか?
もう1箇所のラベル。
こちらは製造年月日でしょうか?
また下地には、薄く「LXW」の文字が見えます。
amazon.comの電子書籍端末「kindle2」(2010年1月に購入)と大きさを比較してみました。
本体の大きさ自体は大体同じですが、画面は流石にAndroidタブレット(7インチ)のほうが大きいです。
(kindle2は6インチ)
ただ、動作の安定感や操作の快適さは、流石にkindleのほうが(画面書き換えが遅いeインクディスプレイ採用にも関わらず)大幅に優れており、両者は用途がかなり異なるとはいえ、製品の品質に大きな差があることを強く感じざるを得ません。
こちらは、本体の厚さを比べたものです。
kindle2のほうが約半分の厚さで持ちやすく、流石に読書に特化した端末であることを感じるものです。
このページのトップに戻る
充電した後、いよいよ起動してみます。
電源ボタンを長く押すと、電源が入り起動を開始します。
写真はその途中で、Androidのマスコットキャラクター?のロボットがくるくる回ったりするデモンストレーションを見せてくれます。
ちなみにこの端末は、電源ボタンを長押しすると、なぜかバイブ機能?が働き、本体内部でブルブルッと震えます。
(起動後にタッチパネルのアイコン等を長押ししても、同様にブルブル震える)
この機能が一体なんであるのかは、未だに謎のままです。
起動が終わると、デスクトップ画面が表示されます。
写真は2011年1月に撮影したもので、購入(2010年10月)以降に自分でいろいろアプリを追加したため、購入時の状態よりもアイコンが増えています。
アイコンの表示画面は3つ用意されている(アイコン表示のみ左右にスライドさせて切り換えられる)ので、機能的にはこれでもまだまだ余裕があります。
また、画面右からは、アプリの一覧画面を引っ張り出すことができ、デスクトップに表示されていないアプリも直ぐに使用することができます。
・・・ただ、処理能力の関係か、この製品は画面のスクロール表示が飛び飛びになってしまいます。
こちらは縦画面にした状態。
画面左上のアイコンをタップすることで、縦・横の切替が可能になっています。
またこの製品は一応、センサーによる、本体の向き変更に応じての自動切換えも可能になっていますが、切替速度がかなり遅く(数秒かかる)不便なので、私はオフにしています。
(※オフにしていても、何故か機能が働いてしまうことがあります。
どうもこの製品は、設定通りに動作しなかったりと、動作の安定感・信頼感に欠ける部分が多いです。)
デスクトップ画面下の真ん中の「設定」アイコンからは、端末の各種設定などを行うことができます。
写真はその中の一つで、端末情報を確認できる画面です。
(しかし正直、意味は良く分かりません)
これは「File Browser」の画面。
Windowsのエクスプローラーに相当するものだと思いますが、私は正直まだ操作を熟知しておらず、例えばファイルの他フォルダへの移動ができません。
(マイクロSDカードの中身をPCでいじるのは可能)
当たり前かもしれませんが、Windowsとは似ているものの、やはり使い勝手はかなり異なるようです。
次項から主な機能をレビューしますが、その前に「Advanced Task Maneger」で、自動的に起動している余計なアプリを終了させておきます。
この製品では何故か、自然な状態で多くのアプリが起動してしまい、メモリを喰ってしまい動画などの動作に支障をきたします。
そのため、起動直後にこの「Advanced Task Maneger」を立ち上げ、余計なアプリを終了しておくことが重要となります。
(本当は各アプリの起動・常駐を設定できるのかもしれませんが、この「Advanced Task Maneger」は中国語表示の部分が多く、メニューの意味を理解できないので、あまりいじっていません。)
画面下の一番右「End All」を押すと、リストされているアプリを終了できます。
写真は、その後に「Advanced Task Maneger」を再度立ち上げ、状態を確認したところです。
このページのトップに戻る
この製品では動画を見るためのアプリとして、最初から「iReader」が入っています。
(※「iReader」ではテキストファイルや画像閲覧にも使用できる)
写真は、動画ファイル一覧を表示しているところです。
初期状態では再生可能な全ての動画ファイルが表示されてしまうため、見通しを良くするためには、設定で表示対象のフォルダを指定してやる必要があります。
ちなみにマイクロSDカードにファイルが大量に入っている場合、最初にこの画面を表示するときは、かなり長い時間がかかります。
私の最近の経験では、4GB以上入ったカードで、20分以上かかったことがあります。
(ファイルのデータベース作成で、時間がかかっていると思われる)
現在私は、「MP860」用にフリーウェア「Craving Explorer」で、「COWON D2」用に変換した動画ファイル(320×240)を、このタブレットで再生しています。
(高い解像度だと、まともに再生できない)
写真は、ニコニコ動画の「Bad Apple!!」を変換したファイルを再生しているところです。
この動画はモノクロなので、特に動画と音声のズレは無く、スムーズに再生できます。
こちらは同じく、「Craving Explorer」で変換した「東方闘犬劇 前編」を再生しているところです。
かなり動きが激しい動画ですが、この端末では多少の画面の乱れは起こるものの、一応問題無く再生できています。
(※ここでは消費電力節約のため、バックライトを抑えた設定にしており、画面が暗くなっています。)
ただ、ここで挙げた2つは良好に再生できる動画で、実際には再生が進むと映像と音声がずれてくる(映像が遅れる)動画のほうが多いと感じます。
(そのような動画でも、MP860では全く問題無く再生できる)
また、「Craving Explorer」でPSP向けに動画を変換すれば、PSPの高品質で大きめな画面で、安定した動画の再生が可能です。
それらを考えると残念ながら、このAndroidタブレットは、動画再生の面では他の機器に劣っている、と言わざるを得ません。
このページのトップに戻る
先述したとおり、付属の「Transfer Box」を使ってのイーモバイル「D02HW」によるウェブ閲覧が可能であることは、タブレットを購入後、早い段階で確認しています。
一方Wi-Fiについては、私の家がブロードバンドの対象地域外であるため最近まで試していませんでしたが、2010年12月末にCoviaのモバイルルーター「CMR-330」を購入したので試してみたところ、このタブレット端末で非常に簡単にインターネット接続が行えました。
(特別な設定は要らず、端末側で自動的に接続ポイントを見つけて接続してくれる)
現在のところ、それほどヘビーな利用はしていませんが、通常のウェブ閲覧は問題無くできています。
(※Flashコンテンツは表示不可)
ただ、このタブレットはタッチパネルの操作性に若干難があり、付属のタッチペンや、ツメの先のような硬く細めのもので操作しないと思ったように動いてくれず、その点は難点です。
また、(メニュー画面などでもそうですが)ページのスクロールがぎこちないのも、ちょっと気になるところではあります。
ちなみに、この端末で私が自分の運営サイトを閲覧し、後でアクセス解析を見てみたところ、OSは「Android1.6」とのことでした。
このタブレットには、元からYouTube閲覧用のアプリが(何故か)2種類入っています。
写真は、そのうちの1つを立ち上げたところです。
ユーチューブに投稿されている動画「「断罪ヤマザナドゥ!」に絵を付けてみた 」を再生してみました。
このタブレットは、FLV動画の再生には対応していないはずですが、このアプリではユーチューブの動画を再生できるようです。
ただし、画質は元の動画(PCで見る場合)より悪くなっています。
(Android1.6で再生できる形式に変換している、ということなんでしょうか。)
また、私はまだ数えるほどしかこのアプリでユーチューブを利用していないので、どんな動画でも(画質はともかく)再生できるのか、というのは判断できません。
今度は、ユーチューブに投稿されている「Bad Apple!!」(英語字幕付き)を再生。
こちらも、若干画質は落ちていることが見て取れますが、再生の速度などには問題ありません。
こちらはもう1つのYouTubeアプリですが、こちらでは何故か動画がまともに再生されません。
もう一つ、このタブレットには「ニコニコ動画」用のアプリも入ってはいます・・・が、そちらのほうは、残念ながらハードの性能が不十分なためか、動画の再生速度が著しく遅く、まともに見られる水準ではありません。
このページのトップに戻る
このタブレットは、初期状態では「EPUB」(電子書籍の世界標準として有力な形式)の閲覧には対応していませんが、アプリ「CopperReader」を入れることで、閲覧が可能になります。
写真は、「ジェリー・パーネルの新・混沌の館にて」のサイトで無料公開されているものを表示しているところです。
私が試してみた限りでは、新しいファイルを最初に表示するときなどは、20〜30秒ほどかかってしまいます。
またページめくりも、ワンテンポ置いて行われる、という感じです。
(これもハード性能の制約によるものでしょうか?)
とはいえ、表示はかなり綺麗で読みやすいです。
「CopperReader」では、フォントの大きさや段組、また表示方向(縦書きか横書き)を、ユーザーが設定することができます。
写真は、縦書きで2段組表示にしてみたところです。
英単語は横向きのまま表示されてしまいますが、それでもこのように、閲覧者が自分の見やすいように書籍のレイアウトを変更できるというのは、EPUBの大きな魅力だと感じます。
このページのトップに戻る
ここでは、最初から端末に入っていたアプリと、後から私が追加したアプリにより、テキストファイルを表示・閲覧してみます。
まずは、最初から入っていたアプリ「iReader」で、宮武外骨著「一円本流行の害毒と其裏面談」のテキストファイル(「青空文庫」収録)を表示してみました。
このアプリではフォントはゴシック体(太さ・サイズは設定可能)で、日本語の禁則処理もありませんが、背景色やフォントの表示方法(ちょっと影がついている)が上手く設定されており、個人的にはかなり見やすく読みやすいです。
これは、フォントサイズを大きめに設定してみたところです。
サイズ設定では、縮小も拡大も、かなり選択できる幅が広くなっています。
(その他にも設定可能な項目は多い)
このタブレットで「iReader」を用いてテキストファイルを見るのは、ページめくり時のスクロール処理がぎこちなく(ハードの性能によるもの?)ワンテンポ時間がかかるものの、個人的にはかなり使いやすい部類だと感じます。
これは画面を横向きにして、同人STG「東方地霊殿」の付属テキストの冒頭を表示してみたところです。
このテキストは、行頭にスペースを入れている箇所が多く(恐らくPCでの閲覧を想定している)、縦画面にすると折り返しで見づらくなりますが、画面を横向きにすることで見やすく表示できます。
こちらは、私が後から追加したandroid用アプリ「aoisora」で、「一円本流行の害毒と其裏面談」を表示したところです。
このアプリは縦書き表示可能となっており、フォントは「iReader」と同じくゴシック体で、またサイズ等の細かい設定変更はできませんが、総じて動作が軽く読みやすいと感じます。
ただ、青空文庫形式のファイルを表示する場合、ルビの位置がずれることがあるのが珠に傷、という気がします。
こちらは、同じく追加したアプリ「よむこ」による表示です。
このアプリでは、黒字に白いフォントでの表示となっています。
(端末のバッテリー消費を少なくする狙いがある、ということでしょうか?)
「よむこ」で縦画面表示したところ。
画面が縦長の7インチなので、初期設定のままでは文字が小さいと感じます。
フォントサイズを拡大してみると、やはり見やすくなります。
ちなみにこの「よむこ」では、
- Zipファイル内の画像ファイル(JPG・PNG・GIF)
- 青空文庫形式のテキストファイル
の両方を表示できるとのことですが、私は当ページの作成時点でまだ画像ファイルの表示を試していなかったので、近いうちに試してみようと思います。
最後に、同じく追加したアプリ「青空読手」を使ってみます。
このアプリはこれまでのものと異なり、「青空文庫」のアクセス上位500作品を収録しているものとのこと。
(実は今まで良く知らなかった)
私が入れたバージョンでは、2010年5月時点のアクセスランキングに基づき、多数の作品が収録されており、逐一ファイルを入れる手間がかなり省けます。
その分、利用するには、最初のアプリ立ち上げ時にインターネット接続が必要で、私が最初に使ったときは、データのダウンロードに結構時間がかかったと記憶しています。
また、フォントも見やすいものが採用されています。
写真は、太宰治の「走れメロス」。
ちなみに、「aoisora」「よむこ」に「青空読手」と、青空文庫形式のファイルでルビ表示が可能となっているのは、「iReader」には無い、対応アプリの優れた点だと感じます。
こちらは「アルセーヌ・ルパン」を表示しています。
表示の見やすさの点では、この「青空読手」が最も優れているように思われますが、私のタブレット端末では、ページめくりの処理が非常に重く、動くまで数秒かかることもあります。
しかしページめくり処理をオフにすると、前と後のどちらに進んでいるのか、俄かに分かりづらい、と感じます。
テキストファイルの閲覧アプリは、このメーカー不明の端末でもおおむね軽く動作しますが、それでも場合によっては、端末自体の性能の限界も感じざるを得ません。
(やはり、スクロール処理に難がある)
このページのトップに戻る
ここでは、画像ファイルの閲覧を試みます。
まずは、デフォルトで入っているアプリ「iReader」を使用してみます。
これはファイル一覧の表示画面で、Windowsのエクスプローラーと使い勝手は似ています。
ここで任意のファイルを選択すると、画像が表示されます。
ここでは、「pixiv」に投稿されているマンガ作品「チルノ店長」(「(YsY)s」氏・作)の画像を保存したものを表示してみました。
思ったよりもかなり綺麗に表示されます・・・が、実はこのタブレット端末のディスプレイは、ドットが正方形でないらしく、画像は画面の長手方向に若干伸び気味になって表示されてしまいます。
(これは勿論、動画やテキストの表示でも同様)
2ページめを表示。
7インチ画面なので、かなり見やすく表示されますが、縦横の比率が若干変化してしまうのが惜しいです。
ページ切替には、画像のサイズにもよりますが、やはり若干の時間(1秒以上)がかかります。
横画面で表示した場合は、このように画面内に収まるよう縮小されて表示されます。
当たり前ですが、やはりマンガの場合は、縦画面表示が適していると感じます。
ちなみにこのアプリは、本来は表示サイズの変更(ズーム等)も可能なはずですが、何故かこの端末では利用不可になっています。
次は、後から追加したアプリ「コミックロイド」を使用してみます。
ファイル一覧表示は、グラフィックこそ違うものの、基本的には「iReader」と同様です。
(これが、Androidアプリでのファイル表示の基本方式、ということでしょうか?)
「チルノ店長」の表紙を表示。
ディスプレイ自体は勿論同じなので、「iReader」の場合とほぼ同じ表示ですが、こちらは画像の背景が黒になっています。
この端末では他に、「My Photo」というアプリも最初から利用できます。
しかしこのアプリは、立ち上げるとまず、閲覧可能な画像ファイルを全て一覧にして表示するので、ファイルの数が膨大な場合は、恐ろしく時間がかかります。
写真はその途中ですが、数分待った程度では表示できないため、途中で利用を諦めています。
一応は対象フォルダの選択も可能になってはいますが、使い勝手はかなり悪いと言わざるを得ません。
(画像の拡大縮小がやりやすいのは、長所ではありますが)
基本的には、デフォルトで入っている「iReader」、またはアプリが追加可能であれば「コミックロイド」を用いれば、
- 画像の縦横比率が若干変化してしまう(画面の長手方向に若干伸びる)
- 画像の切替のテンポが遅い
ことを許容できるなら、画像の閲覧はそれなりに行える、という感じです。
このページのトップに戻る
ここでは、PDFファイルの閲覧を試みます。
この端末には最初から、アプリ「Documents To Go」が入っており、その中の「PDF To Go」で、PDFファイルを表示することができます。
(ちなみに他の機能は、当ページの作成時点(2011年1月)ではまだ使ったことがありません)
写真は、絶版マンガの無料公開プロジェクト「Jコミ 」からダウンロードした作品「ラブひな」の1巻を表示してみたところです。
一見正常に表示できるように見えます・・・が、実際には2ページ目以降は、何故か表示に1分以上かかる状態で、まともに作品を楽しめるものではありませんでした。
(写真のファイルは軽量版ですが、それでも表示に異常な時間がかかる)
アプリの問題か端末の問題かはわかりませんが、画像がメインのPDFファイルの閲覧は、非常に厳しいようです。
一方、テキストがメインのPDFであれば、一応それなりには表示できますが、
- 表示はページ毎の切替ではなく、全ページが上下に連なった状態で、次々にページを見ていくには、逐一タッチパネル操作で適当な位置にスクロールさせる必要がある。
- ページは連なって配置されてはいるが、一度に画面に表示されるのは、最も表示面積が大きい1枚のみ。
また、一度見たページを再度見る場合も、また読み込みが入る。
(この再読み込みも、結構時間がかかる)
といった難点があり、書籍を読むようにPDFを読むことができる、というには程遠いです。
ただこのアプリでは、PDFのテキストのみを並べて表示できる機能があり、テキスト主体のファイルであれば、それによりかなり早く表示させることが可能です。
しかし、ページ切替機能が無いのは同じなので、PDF閲覧の利便性は著しく低い、と言わざるを得ません。
(他に使いやすいアプリがあれば良いですが、当ページの作成時点では、私はまだそれを見つけていません)
このページのトップに戻る
ここでは、私が現時点(2011年1月)で試している、他の機能を取り上げてみます。
これは、ノートパッドアプリ「OI Notepad」(「Camangi Market」からダウンロード)で、日本語入力アプリ「Simeji Classic」(元から端末に入っている)によるテキスト入力を行っているところです。
タッチパネル上のキーボードはボタンが小さいため、指ではタッチミスが多くなってしまいます。
タッチペンを使えば精度は上がりますが、Windowsの日本語入力とは使い勝手が異なる面もあり、使いこなすにはやはり慣れが必要であるようです。
(外付けのUSBキーボードを繋いで使えば、また違うかもしれませんが)
こちらは、同じく「Camangi Market」から入手したSTGアプリ「Pacific Wings」を動作させているところです。
ただし、私の端末では表示が点滅し、まともにプレイできません。
他にゲームのアプリは幾つか試してみましたが、「数独」や「四川」といった静的なパズルゲームであれば、結構遊べます。
ただしメニュー画面等が非常に重い場合があり、全体的な操作性は、例えばゲーム専用機とは比較にならない水準だと感じます。
尤もこれは、他の機能(EPUBやテキストファイル、画像ファイルの閲覧等)の操作性も良くないことを考えると、ハード自体の性能の問題が殆どかもしれません。
このページのトップに戻る
このタブレット端末は、一応はそれなりに製品の形を成してはいますが、やはりメーカー名が明記されていない低価格品であるためか、実際に使ってみると、
- 基本的な操作(メニュー操作など)の反応が遅い。
- 画面表示の切替えが遅い。
- メニュー表示が中国語のままの部分がある。
- 使えないアプリ(動画サイト閲覧用など)が入っている。
- ディスプレイのドットが正方形ではない。
等、肝心な部分の使い勝手が悪く、洗練されていないことを強く感じます。
また、製品だけではメーカーが不明なため、リカバリの方法やファームウェアのアップデート、その他のアフターサービスも期待できません。
(販売者に聞けば分かるかもしれないが)
その点で、「実用品」としての利便性を求めるのは酷、と言わざるを得ません。
とはいえ、全体的なレスポンスの遅さを承知して使うのであれば、
- ウェブサイトの閲覧
- 動画の再生(※十分動作できる、軽いファイルに変換する必要がある)
- 画像の閲覧
- EPUB、テキストファイルの閲覧
と、それなりに楽しむことはできる、とも感じます。
私としては、今後は上記の用途で、無理せず騙し騙し使っていきたいと思います。
特に、日本語のテキストファイルが閲覧できるのは、私が先に購入した「kindle2」ではできないことなので、テキストファイルを手軽に読める機器として、特に利用する機会が多くなるかもしれません。
当ページの作成時点では、同じ中国製のAndroidタブレットでも、更に機能がアップしたものが続々と発売されているようで、今後は最低限の使い勝手をキープした製品が出ることを期待したいところです。
※楽天市場で「Android タブレット」を検索
このページのトップに戻る