2010年12月に、ソニーの携帯ゲーム機「PSP-3000PB」を購入し、使ってみたところ、単にゲームプレイに留まらない多彩な機能(画像や動画の閲覧、音楽の視聴、インターネットブラウザ等)、また画面の大きさ・美しさに、ただただ感心させられるばかりでした。
このPSP用にワンセグチューナーが発売されていることは数年前から知っていたので、ワンセグは画質が劣るものの、PSPで見てみたい、という気持ちが強くなり、2011年2月にネットショップをいろいろ見て回っていたところ、amazon.co.jpのマーケットプレイスで、状態が良さそうな中古品が3,000円台半ば(※送料別)で出品されていたのを発見。
パッケージや説明書も揃っているとのことで、購入を決定したものです。
注文した商品が到着。
今回は、個人の方による出品だったと思われますが、迅速な発送で、また商品の品質も申し分なく、頭が下がる思いです。
商品パッケージは、このように薄いスチロール製?のクッションで包まれており、何ら問題(破損など)は生じていませんでした。
パッケージの正面。
チューナー本体がしっかりと見えるようになっており、また台紙の白と青のカラーリングがすっきりしていて目を引きます。
ちなみに「PSP-2000シリーズ専用」との表記がありますが、PSP-3000でも全く問題無く使用できています。
パッケージの裏面。
中古品ということですが、元々の購入時の販売店による保証シール(台紙から剥がしていない状態)がしっかりと添付されていました。
台紙付きの保証シールを上げてみると、各種の注意事項やパッケージ内容などが記載されています。
パッケージの側面は、シンプルなデザインで、特に商品の解説などは記載されていません。
(反対側も同じデザイン)
パッケージの底面もやはりシンプルで、メーカー名や型番、生産国などが記載されているのみです。
ちなみに上面は、中のプラスチックケースがそのまま見えているだけなので、ここでは省略します。
ということで、パッケージを開けてみます。
外側の透明プラスチックの内側に、ぴったり嵌るプラスチックケースがあり、それにチューナー本体と専用ケースが入れられています。
また、裏側の台紙は2つ折り状態になっており、その間に説明書が挟まれています。
パッケージ内部のプラスチックケースには、このようにチューナー本体と専用ケースが嵌った状態でセットされています。
パッケージを正面から見ると、下半分が台紙で隠れていましたが、そこには専用ケースが入っていた、ということになります。
説明書はこのように4つ折の紙1枚で、記載も意外にシンプルです。
説明書の裏面には、本体への取り付け方法や基本操作などが記載されています。
実際にはもっと細かい機能が使用できますが、それは実際に使って確認する必要がある、ということのようです。
ただ、後述する各種の操作では、操作時に解説などが表示されるので、特に難しいことは無いかと思われます。
パッケージの台紙の内側には、保証規定などが記載されています。
この台紙は保証書も兼ねているので、ちゃんと保管しておく必要があると思われます。
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PSP用ワンセグチューナー「PSP-S310」の本体を見ていきます。
上部分は、銀色の下地に貼られた透明なプラスチック?板にワンセグマークが記載されており、光沢と立体感があります。
また、その周囲はピカピカの銀メッキが施されています。
本体はかなり小さく、また基本的に外側の材質はプラスチックだと思いますが、全体として意外に高級な印象を受ける加工が施されている、と感じます。
チューナー本体の裏側。
これでもか!というぐらいピカピカの銀メッキは、見ていて心地良いものがあります。
ちなみに、上に見える横長の白い部分は、可動式のアンテナです。
チューナー本体の底面には、PSP本体との接続端子や固定用ネジ等が備えられています。
上側から見た状態。
先述した白いアンテナ部分(と基部)が見て取れます。
また、後部には一部に出っ張った部位があります。
(※内部構造は私は確認していないので、この出っ張り部分の内部に何があるのかは不明)
これは、チューナー本体の(正面から見て)右側の側面です。
ここには、外部アンテナ接続用の端子が備えられています。
(ただし、当ページの作成時点(2011年4月)では、私はまだ使用したことがありません)
こちらは反対側の側面。
特に端子などはありませんが、アンテナの可動式の基部が見られます。
アンテナを伸ばしてみました。
アンテナ自体は、2段の伸縮式です。
また、基部は(チューナー本体正面から見て)横方向の扇形の回転と、縦方向の軸回転が可能で、角度調整の自由度はかなり高いです。
ただし後述しますが、アンテナを手前側に倒すことは、本体の形状やアンテナの設置場所の関係上、殆どできません。
これは、付属しているチューナーの専用ケースです。
半透明で表面がざらっとしたプラスチック製で、コンパクトさと相まって、目薬のケースのような印象を受けます。
専用ケースの側面。
曲面でひっかかりがなく、持ちやすさに配慮されていると感じます。
ケースの蓋を開けてみました。
前面の横長の出っ張り部分を強めに押してやると、ぱかっと開きます。
ケースの内部は、チューナー本体を保持するため、ちょっと複雑な形状・構造となっています。
チューナー本体をセットしてみました。
特に説明書などに解説はありませんが、(写真では左の構造部に)PSPとの接続端子部分を嵌め、その後に本体上部を押し込んで固定する方式(取り外しは逆の手順)、ということのようです。
私自身は今のところ、チューナーはPSP本体に取り付けっぱなしにしているので、このケースを持ち運び用で実際に使用したことがないですが、確かにぴったりと固定され、チューナー本体が保護されると感じます。
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「PSP-3000」本体に、ワンセグチューナーを取り付けて起動してみます。
チューナーの端子が本体側の端子に嵌るように押し込んだ後、チューナー本体左下にあるネジを、ツマミ部分を右回転させて締めることで、チューナーとPSP本体を固定します。
このネジ締めは、片手(左手)のみで十分に行えますが、十分に締めても、チューナー本体が前後に若干ぐらつきます。
ただ、私が使用している限りでは、ワンセグ視聴中に多少チューナーがぐらついても、特に支障(動作不良)は生じていません。
またにここでは、PSP本体にユニオンテクノス社製の「Crystal Cover」を被せたままワンセグチューナーを取り付けていますが、全く問題はありません。
ワンセグチューナーを初めて起動した場合、チャンネルリストの設定を促されます。
といっても、用意されている地域ごとの選択肢から選択するだけです。
(この情報は、メモリースティックに記憶されるようです。)
アンテナ部分は先述したように、基部がかなり自由に動きますが、(画面視聴時の)手前側に倒すことは殆どできません。
受信感度は環境によるとは思いますが、私が使用している範囲では、アンテナを縮めたままの状態でも概ね良好に受信できています。
(ただたまに、伸ばしていても受信不良になりブロックノイズが生じることがある)
いよいよ、ワンセグ放送を受信してみます。
起動してから実際に番組が表示されるには、約10秒ほどかかります。
私は3年ほど前から、既に小型のワンセグテレビ「SEGNITY」(画面は3:4の2.7型)を購入して使用していますが、そちらのほうは数秒で画面が表示されるので、今回のPSP用チューナーは起動にかなり時間がかかると感じます。
(※ただし、番組の切り替え時間はそれほどかからない)
一方受信感度については、同じ場所でも「SEGNITY」より若干良いように感じられます。
ちなみに、当ページに掲載のワンセグ映像の写真は強い残像があるものがありますが、これは撮影時のシャッタースピードの遅さによるもので、実際の視聴時には、それらのような残像はありません。
PSP本体の「△」ボタンを押すと、字幕設定などのメニューが表示されます。
画面表示に関わる設定に加え、他のメニューで行える操作(録画など)も、殆どがここにまとめられているようです。
メニューの色は白が基本のため、写真ではかなり見づらくなっていますが、影も付いているので、実際にはもっと見やすいです。
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PSP本体の「□」ボタンを押すと、このように画面右にチャンネル一覧などのメニューが表示されます。
この切り替えのとき、テレビ画面自体はスムーズに縮小・拡大し、初めて見たときはちょっと「おおっ」と感動しました。
右メニューには4つのタブがあり、十字キーで直接選択する他、本体の「L」「R」ボタンでも選択できます。
ここで表示しているのはチャンネル一覧(一番左のタブ)で、右上の「更新」を選択すると、チャンネルのサーチが順番に行われ、現在各チャンネルで放送している番組名が全て表示されます。
(写真ではその操作を行っていないので、一部のチャンネルのみ番組名が表示されています)
左から2番目のタブは「番組表」です。
ここで番組名を選択すると、各番組の情報表示(番組内容、放送時刻・時間帯など)の他、録画予約を簡単な操作で行うこともできます。
ただ、私が確認している限りでは、番組表に表示される範囲は6時間程度のようです。
右から2番目のタブは「予約リスト」で、録画予約中の番組一覧が表示されます。
(※写真では録画予約を行っていないので、何も表示されていません)
一番右のタブでは「予約録画レポート」が表示されます。
これは、今まで録画した番組のリストが表示されるものですが、右上の「すべて削除」を選択すると、リストを削除することができます。
ちなみに、写真のリストに表記されている「!」マークは、私が録画中にリアルタイムで視聴して、最後にCMに入ったときに録画を停止したために付いていると思われます。
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ここでは、先述した「番組表」からの録画予約を行ってみます。
これはリストに表示された番組名を選択した状態で、番組情報が表示されています。
また、ここでPSP本体の「○」ボタンを押すと、録画予約を「決定」することができます。
(※まだ「確定」ではなく、もう一段階の操作が必要)
録画予約を「決定」すると、このように各種情報(録画時間など)が表示されます。
ここで「○」ボタンを押すと、予約が「確定」されます。
録画予約を「確定」すると、予約情報がメモリースティックに保存された旨が表示されます。
実際の録画は、アンテナをちゃんと受信できる状態にしておけば、本体の電源が完全にオフの状態でも、自動的に開始されます。
ただし録画中は、画面に実際の番組が表示され音声も出るので、例えば深夜に睡眠中の録画時には音声ボリュームをゼロにしておく、等の配慮が、状況により必要となります。
また勿論、バッテリーも通常通り消費されるので、残量には十分に注意しておく必要があります。
(PSP本体のバッテリーの持続時間は約6時間とのことだが、30分番組でも録画して更に再生・視聴すると計1時間必要となり、意外にバッテリーの減りが早い)
録画予約は、番組表からの選択の他に、もちろん時間帯やチャンネルを個別に指定して行うことも可能です。
この場合、各項目を自分で設定する手間がかかりますが、番組表の表示範囲外の番組を予約録画できるので、便利な機能です。
録画した番組は、通常の動画と同じく、本体のメニュー画面の「ビデオ」内に保存されています。
操作もやはり通常の動画と同様で、録画番組を選択して「△」ボタンを押すと、「再生」「削除」「情報」のメニューが表示されます。
番組情報を表示。
表示内容は、ファイル名など以外は、通常のワンセグ番組の視聴時と大体同じようです。
番組の内容も表示されるのは、なかなかに便利で、デジタル放送の恩恵を感じます。
番組情報画面を、下にスクロールした状態です。
録画データの容量は、私がこれまで確認している限りでは、30分番組で概ね90MBのようです。
私が現在使用しているメモリースティックは容量4GBですが、画質が低いとはいえ、かなりの時間録画できるのは、精神的にも余裕ができて非常に助かります。
録画した番組の再生中に「□」ボタンを押すと、「シーンサーチ」画面となります。
これは、一定の時間間隔ごとに番組が「シーン」に区切られ、その中から任意のシーンを選択して再生できるもので、時間間隔も5分・2分・1分・30秒・15秒から選択できます。
このワンセグチューナーで録画された番組については、編集機能(CMカット等)はありませんが、このシーンサーチ機能を用いることで、CMをかなり有効に飛ばして視聴することができ、非常に便利な機能です。
また、選択しているシーン(画面真ん中に来ている)のサムネイルは、ちょっと待つとそのサイズのまま自動的に再生が始まり、シーンの内容を確認することができます。
このあたりの利便性の高さには、流石と感じるものです。
ちなみに録画番組の再生中に「△」ボタンを押すと、これまで取り上げてきた各種操作(番組情報の表示、シーンサーチ等)のメニューアイコンが一括して表示されるようになっており、慣れれば縦横無尽に使いこなすことができると思われます。
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最後に、デジタル放送ならではの「データ放送」を利用してみます。
番組視聴中に本体の「R」ボタンを押すと、ワンタッチで番組画面が縮小し、同時に画面右半分にデータ放送画面が表示されます。
ただしデータ放送の表示には、データ取得のためか、結構時間がかかります。(それでも10秒以内?)
また、私が確認している限りでは、データ放送のメニュー選択は、十字キーの上下のみで行う(画面表示のレイアウトに関わらず、左右キーは使用しない)ようで、当初はちょっと戸惑いました。
任意のメニューを選択し「○」ボタンを押すと、詳細情報が表示されます。
ここでは、ニュース一覧を表示してみました。
一覧から任意のニュース名を選択すると、ニュースの内容が表示されます。
インターネットに接続していなくても、ニュースや天気予報を確認できるのは非常に便利で、流石デジタル放送、という感じです。
ただしメニューによっては、放送局のウェブサイトへの接続が必要となる場合があります。
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このワンセグチューナーは、付属の説明書の内容がかなり簡素であり、一方で実際に起動してみるとメニューが多く、使いこなせるかどうかちょっと不安がありましたが、各メニューでは簡単な解説が表示される等の配慮がなされているので、意外に使いやすいです。
また、録画機能についても、以前普通のテレビに接続して使用していたHDDレコーダーと比べると格段に利便性が高く(操作レスポンスが非常に良い、等)、ゲームハードならではの長所が十分に生かされているとも感じます。
ただ難点としては、まずPSP本体の画面が大きいため、ワンセグの画質では逆に粗さ(解像度の低さ、コマ数の少なさ)が目立ってしまうと言わざるを得ません。
これについては、私が数年前から使用している小型ワンセグテレビ「SEGNITY」は、画面サイズが2.7型だったので、ワンセグ視聴には逆にそちらのほうが丁度良かった、と感じます。
(ただ、これはPSPとチューナーの問題ではなく、ワンセグ放送自体の特徴なので仕方が無い気もする)
また、ワンセグ番組の画面の発色も、通常の動画ファイルの再生や、「SEGNITY」での視聴と比較して、意外に鮮やかさで劣っていると感じます。
(PSP-3000の液晶画面自体が非常に品質が高いだけに、勿体無い)
もう1つ、PSPの画面は横長(16:9)であるため、ワンセグ放送は(番組表やデータ放送の表示時を除き)画面一杯に表示されますが、この状態で字幕を表示すると、番組の映像に被らざるを得ず、映像自体に字幕がある場合に見難くなります。
(「SEGNITY」の画面は4:3だったので、横長映像はより表示が小さくなるものの、字幕は下の黒い部分にも表示されるので、番組映像の視聴の支障になることが少ない)
・・・と幾つか難点を挙げましたが、それでも基本的・全般的に非常に使いやすいことは間違い無く、ゲーム機であるはずのPSPを、小型の「テレビ」として十二分に活用できるものだと強く感じます。
私自身はこれまで、(意外にも)ソニー製品には殆ど縁が無かったですが、PSP-3000本体に加えて今回のワンセグチューナーを使用してみて、その品質の高さを強く感じ、またソニーに対するファン意識も、ちょっと生じています。
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