購入の背景

2011年6月に書籍「エコライフ&スローライフのための愉しい非電化」を読み、その中で「ハクキンカイロ」が紹介されていました。

それまで私は「ハクキンカイロ」の名前自体は耳にしたことがあったものの、その仕組みや使い方は知らなかったので、簡便・安全な使い方で十分に暖まれるという同製品の紹介に、少なからず魅力を感じました。

その後すぐには購入しなかったものの、気には留めており、いよいよ寒くなってきた11月初め頃に「試しに購入してみよう」という気持ちが強くなって、ネットショップでの調査を開始。

メーカーのサイトや「ハクキンカイロ 非公式サイト」の情報も参考にしつつ、ZIPPOのハンディウォーマーや小型モデル「PEACOCK mini」も購入候補に挙がりましたが、最終的には楽天市場のショップ「フォーモスト」さんで販売されていた、通常の「PEACOCK」+カイロ用ベンジンのセットが(送料も含めて)最もお得だと判断し、購入を決定しました。
(支払い総額は3,098円)


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注文品が到着

注文品が到着

商品は、注文日の5日後に到着しました。(※管理人は北海道在住)

発送(送料250円)は「ゆうメール」とのことだったので、てっきり(エクスパックみたいな)大きい封筒のようなものに入ってくるのか?と思い込んでいましたが、実際にはこのように小さいダンボールでした。

もっとも注文時には、封筒で(カイロ本体はともかく)500mlのベンジンを送れるものなのか、という疑問があったので、ダンボール箱での配送にはちょっと安心したものです。


梱包を開封

梱包を開封。


段ボール内の商品

注文した商品。


「ハクキンカイロ Peacock」

商品を並べたところ。(購入明細書を下に敷いています)

破損などの問題は、全く生じていませんでした。


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パッケージ

「ハクキンカイロ Peacock」のパッケージ

カイロ本体のサイズは、販売ページにも書かれていたので知ってはいるつもりでしたが、箱を実際に手に取ってみると、かなり薄くてコンパクトであり、予想外にスマートな印象でした。

箱の具体的なサイズは、縦約15cm・幅約8cm・厚さ約2cmというところです。


「ハクキンカイロ Peacock」のパッケージ・前面

パッケージの前面。

ショップの販売ページ等の画像を見たときは、正直「このデザインは流石に古すぎるのでは?」と思っていましたが、実際に見ると、意外にピシッとしていて格好良く、魅力があると感じました。


「ハクキンカイロ Peacock」のパッケージ・背面

パッケージの背面には、カイロの発熱の原理などが書かれています。


「ハクキンカイロ Peacock」のパッケージ上面

パッケージの上面には、トレードマーク(孔雀(peacock)の羽根?)が印刷されています。


パッケージの蓋を開ける

パッケージの蓋を開け、


パッケージから中身を取り出す

中身を取り出します。


「ハクキンカイロ Peacock」のセット内容

パッケージの中身を並べたところ。

一番左はカイロを入れる袋で、真ん中がハクキンカイロ本体。

その上がベンジンを入れるための注油カップで、一番右が取扱説明書です。


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カイロ本体

「ハクキンカイロ Peacock」の本体

カイロの本体はメッキがぴかぴかで、加えて形状に歪みが殆ど感じられず、その美しさから、製造品質の高さが伺えます。

また、蓋の孔雀型の穴(通気口)は、ショップの画像で見たときは正直「かっこ悪いのでは?」と思っていましたが、実物を見ると全くそんなことは感じませんでした。

カイロ自体のこの美しさも、ハクキンカイロの魅力の一つでは・・・と感じ入るものです。


「ハクキンカイロ Peacock」の蓋側上面

カイロの蓋側の上面には、細長い通気口が4つ開いています。


「ハクキンカイロ Peacock」の下面

一方、本体の下面には特に何もなく、滑らかな形状です。


「ハクキンカイロ Peacock」の側面

横から見たところ。

やはりこの形状・外観は見事です。


「ハクキンカイロ Peacock」の蓋を開ける

カイロの蓋を開けると、中はこのようになっています。

蓋と本体の嵌合は、きつ過ぎも緩過ぎもなく、スラッと脱着ができます。


「ハクキンカイロ Peacock」の火口

カイロの下半分を見ていきます。


「ハクキンカイロ Peacock」の火口

タンク上部に取り付けられている、発熱する「火口」の部分。

「PEACOCK」の印字がされています。


火口の上面

火口の上面。

ブラウン色のスポンジ?のような繊維の塊の部分が、反応の要となる「プラチナ触媒」です。


火口の側面

火口の側面は、このようにシンプル。


タンクと火口を分離

タンクと火口を分離。

この部分の嵌合は、流石にちょっと固めになっており、使い始めでは取り外しにちょっと力が必要でした。


タンクの口

タンクの口部分。

説明書によると、タンク内の綿は、口の淵から5〜6mm下がっているのが適正な状態とのことです。


タンク内の脱脂綿

タンク内の綿。

写真は完全な新品の状態ですが、当ページの作成時点(7〜8回使用した程度)で見てみたところでも、変色はありませんでした。

あまり古くなったら、交換する必要があるとのことです。


火口の下面

火口の下面(タンク内部側に向く面)は、このように細長い穴が開けられており、プラチナ触媒が見えます。


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付属品を見てみる

「ハクキンカイロ Peacock」の説明書

これは説明書

必要なことは一通り書かれており、特に使用方法については、可燃物(ベンジン)を扱うだけに、実際の使用前によく読んでおく必要があります。


カイロ用の袋

付属のカイロ用袋は、キルト生地?で作られているようです。


袋の口

袋の口は巾着状。

ただ、この袋はカイロ使用時には必須のものであるだけに、身につけて使用することで、結構早い段階で生地や紐が磨り減りそうな感触があります。


袋の口を閉じた状態

巾着の紐には、閉じた状態をキープできるように、スライドできる丸い玉がついています。

ただ使用を重ねると、紐が磨耗して、この玉も緩くなりそうな懸念があります。

とりあえず駄目になったときには、専用ケースを購入するか、それとも自作するか考えることにします。


注油カップ

カイロのタンクにベンジンを入れるための「注油カップ」。

カップ部分(半透明のピンク)は、柔らかく弾力があります。


注油カップの回転部分01

この注油カップは、タンクの口に入れる部分(不透明のパーツ)とカップ部分が、相対的に回転するようになっています。


注油カップの回転部分02

90度回すと、不透明パーツの穴が見えるようになります。

この状態にすることで、タンクにベンジンを入れることができます。


注油カップの内部

注油カップの中。


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カイロ用ベンジン

カイロ用ベンジン

今回、カイロとセットになっていた「カイロ用ベンジン」。

500mlということで、流石にボリュームがあります。

またラベルには「火気厳禁」「第一石油類」の印字があり、正直取扱い時にちょっと緊張します。

ちなみにメーカー名は「奥田薬品」と記載されています。(※購入ショップの販売ページのほうでは「オクダ化学工業」とされている)


前面のラベルには、ベンジンを注ぐための、蓋の使用方法の解説が記載されています。


ベンジン容器の蓋(注ぎ口)

容器の蓋(注ぎ口)。

ラベルの解説にありますが、キャップ上部を左に180度回転させると、小さい口からベンジンが出るようになります。

必要な量を出し終わったら、キャップを右に180度(当たって回らなくなるところまで)回せば、出なくなります。

この簡単な操作で、容器はちゃんと密閉されるようで、一見地味ですが使う度に感心します。


容器背面のラベルには、燃料としての取扱い上の注意が記載されています。


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ベンジンを注入、発熱を開始

カイロのタンクに注油カップをセット

いよいよベンジンを入れ、実際に発熱させてみます。

まず、カイロのタンクに注油カップをセットします。

・・・と言っても、注油カップはタンクの口にピッタリ固定されるわけではなく、タンク内の綿に乗っかるかたちになります。

私が使用している限りでは、タンクをだいたい垂直に保っておけば、カップが倒れたり外れたりすることはありません。


注油カップにベンジンを入れる

そして、片手でカイロを保持しつつ、もう片手でベンジンの容器を持ち(キャップは回しておく)、注油カップにベンジンを注ぎます。

注油カップの側面には、ベンジンの量を示す横のラインがあり、ここでは半分のラインまで入れています。


注油カップを90度回転

ベンジンを注油カップに入れたら、半透明のカップ部分を90度回すと、カイロのタンク内にベンジンが自然に落ちていきます。

勿論、ベンジンの容器の蓋は忘れずに閉めます。

ちなみに、ベンジンは揮発のスピードがかなり速いので、使用した後の注油カップの内側は、特に拭き取ったりする必要は無いようです。(ベンジンで濡れていても、直ぐに蒸発してしまい、匂いも無くなる)


ベンジン注入直後のタンク内

ベンジン注入直後のタンク内。

と言っても、ここでは注油カップの半分しか入れてないので、見た目ではベンジンが入っているかどうかは判別できません。

ただ、ベンジンの匂いはしっかりあるので、それによりベンジンの有無を判断できると思います。


念のため搾り出す作業を行う

説明書に従い、念のために余分なベンジンを搾り出す作業を行います。

ただしここでは、1滴も出ませんでした。

当ページの作成時点までで、私が最も多くベンジンを入れた量は注油カップ1杯ですが、その程度ではベンジンが多すぎることにはならないようです。


触媒で反応が開始

火口をカイロ本体に取り付け、火口のプラチナ触媒に、ライター等の小さい炎を上から近づけて数秒程度加熱すると、化学反応が開始され、発熱が始まります。

ちなみに私は、居間の薪ストーブで、細長く破って縒った新聞紙の端に火をつけ、それを用いて加熱しています。

ちょうど良い加熱の時間を掴むには、ちょっと慣れが必要と思われます。
私は1回、加熱時間が長すぎて、触媒の上に一瞬炎が出たことがありました。

写真は反応が始まった状態で、触媒の端が赤くなっています。

この赤くなる場所は、その時々によって結構異なるようです。


反応中の触媒を、暗い中で撮影

触媒で化学反応が起こっているかどうかは、暗い中だと確認しやすいです。

写真は、部屋の明かりを消して撮影したもので、赤い発光部分がはっきりと見て取れます。

実際には明るい室内でも、手で影を作ってやれば、十分に発光の有無は確認できます。

この状態になれば、後は蓋を閉めて、付属の袋に入れて口をきっちり閉めれば、カイロとして使用できます。


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使用した感想

当ページの作成時点(2011/11/26)で、使用開始から約2週間が経過しており、ほぼ毎日使用しています。

セットのベンジン(オクダ化学工業製)を使用しての発熱の持続時間は、私が確認している限りでは

  • 注油カップの半分:約4時間
  • 注油カップ1:約8時間

というところです。(本体上限の注油カップ2杯は、まだ試していません)

カイロ本体の説明書では、注油カップ2杯で約24時間・1杯で約12時間とされていますが、メーカーの純正ベンジンでないためか、持続時間は説明書の記載よりも短い(2/3程度)です。

今回商品を購入した楽天市場の「フォーモスト」では、ベンジン(500ml)単品の価格は

となっており、純正の半額のベンジンで持続時間が2/3、ということであれば、まあ悪くはないとも感じます。

尤も、専用ベンジンで仕様どおりの持続時間が得られるかは未確認なので、一度購入して試してみたいと思っています。

ちなみに、注油カップ1杯を最初に試したときは、6時間程度で発熱が引いてしまいましたが、カイロを入れていた袋を見てみると口が完全に閉まっておらず、カイロ上部の通気口の1つが見える状態になっていたので、それがベンジンの反応・消費を早めてしまったのかも・・・と想像しています。
(袋の口をきっちり閉めてもう一度使ってみると、約8時間持ったので)

ただ、袋の口をきちんと閉めておくのは結構難しいので、現在は気を使わなくてもいいよう、袋にはカイロの頭側(通気口がある側)から入れるようにしています。


カイロの暖かさは、発熱開始当初はスロースタートですが、開始後2〜3時間程度でピークに達し、このときはカイロを直接には触っていられないほど熱くなります。(袋越しでもかなり熱い)

そのため、ベンジンの消費ペースを抑えることも含めて、このカイロを使う場合は、カイロを入れる袋が必ず必要になると思われます。

また温度がピークに達した後は、あまり温度低下はしないようで、冷えるときには短い時間で発熱が止む感じです。


快適に使うためには、ベンジンの量発熱時間の関係を掴む必要があるものの、少ない燃料で十分な発熱をかなりの時間維持できることは確かです。

そして懐の中に暖かいカイロがあることは、寒い環境において身体・精神の両面で非常に心強く、確かに優れた製品で「購入して良かった」と感じるものです。(特に、腰を暖めると心地良い)


※2013/7/10追記:

購入から2年弱が経ち、2シーズン使いましたが、発熱性能の低下は殆ど感じられていません。

また付属の袋も、予想外に長持ちしています。


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