東日本大震災・福島第1原発事故の発生から間も無く1年という2012年2月末に、ネット上のプレスリリースで、電子書籍アプリ「フクシマ3・11の真実」がApp Storeで85円で発売されることを知りました。
この書籍は、震災直後の被災地現地で行動された方々による記録が掲載されているとのことで、値段の安さも含めて、これは読まなければならない種類のものだと思い、発売直後に購入しました。
東日本大震災・福島第1原発事故の発生から間も無く1年という2012年2月末に、ネット上のプレスリリースで、電子書籍アプリ「フクシマ3・11の真実」がApp Storeで85円で発売されることを知りました。
この書籍は、震災直後の被災地現地で行動された方々による記録が掲載されているとのことで、値段の安さも含めて、これは読まなければならない種類のものだと思い、発売直後に購入しました。
iPod Touchで表示した書籍の表紙。
下半分に記載されている解説だけでも、当時の緊迫感が漂います。
本文ページの冒頭を、デフォルト設定の状態で表示したところ。
写真では画面上部をタップし、インジケーター等も表示させています。
この状態でのページ数は319ですが、文字が大きさ・行間ともに読みやすく、スムーズに読んでいくことができます。
目次を表示させたところ。
写真では「10日目」までしか入っていませんが、実際はこの後に「11日目」「ドキュメント3・11(時系列形式)」「あとがき」と続きます。
本書の内容は、福島県で震災に遭遇した方と、被災地の外から支援に駆けつけた方の計3名による手記を軸に構成されています。
各手記の冒頭には、日付・時刻・場所・筆者名が記載されており、筆者各々が置かれ直面した生々しい状況(例えば、余震のたびに聞こえてくる「山の鳴き声」など)、また各者の行動を時間経過で追うことができ、本書を一通り読むだけでも、追体験により、大地震・災害に対する心構えが喚起されると思われます。
また、原発事故で医薬品などの供給が断たれ、患者が避難しなければならなくなった病院で、高齢の入院者が(病院内・移送中含めて)相次いで亡くなられた、という冷酷な現実には、慄然とした気持ちになりました。
全体を通して、大規模な地震・津波、そして原発事故が起こった際に、一体どのような状況になるのか、ということの貴重で詳しい実例を示すものであり、原発の是非に対する考え方は別として、日本人として読むべき書籍の1つだとと考えます。
加えて、時系列にまとめられた巻末の「ドキュメント3・11」では、政府や東京電力が当時どのような判断・行動をとったのか、ということが整理されており、これも原発事故の現実を知る上で、非常に貴重な資料になっていると思います。
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